4月12日には鵠巣小学校で、五嶋市長、浅見教育長の他、漆器組合や
製作に携わった方々などが集まり輪島塗椀を使っての試食会が催されました。
この取り組みは、県の助成を得て地場産業である漆器産業に活力を与えるとともに
新たな需要開拓の場を探る事を目的として始められた物で、市内の全小中学校
(計4085個)の他、
近隣市町村(珠洲市、穴水町、門前町、能都町、内浦町、柳田村)の
小規模校へ各50個程度(計300個余り)を提供し給食用に使ってもらうとともに
その使用状況など(児童・生徒の反応、損傷の度合等)をアンケートにより
答えてもらう事にしております。
また、一方では全国的に知名度の高い「輪島塗」と伝えながら市内の子供たちでさへ
「輪島塗」を使っての食事をする機会は少なくなっているのが現状であり
輪島塗がどのように使われているのか十分に理解されていないかもしれません。
小学校の社会科の授業でわずかに勉強する程度です。
学校給食への輪島塗汁椀の導入は、漆器産地、観光地輪島の一つの試みであり
新たな出発点でもあります。
伝統文化に育まれ、豊かな自然に囲まれた輪島市、漆文化の恵みを市民のみならず
輪島市を訪れる多くの人々と分かち合うために、あらゆる機会、あらゆる場所で
漆の良さ、素晴らしさを伝えていくための努力が為される必要が有ると感じています。
5月号 1996 NO.332 広報わじま より抜粋